ようやくラマイロのリミテッドエディションのリリース告知が出来ます。
そもそもこの企画は何かと言いますと、以前ご紹介したプロ登山家・竹内洋岳さんとの出会いをきっかけに、
竹内さんの本職の山の世界と趣味でもあるトップウォーターの世界を繋ぎ合わせた面白い事が何か出来ないか?
と言う話からスタートしました。
僕の勝手なイメージでは、無酸素で8000mの世界に挑まれる竹内さんも、水面のみと言う限られた条件の中で魚に挑む自分達も、少なからず一期一会の自然を相手に、様々な条件を整えてストイックに挑むと言う面では似たモノがあるのでは無いか?(スケールは違いすぎるけど。。。)
そんなこんなでプロ登山家とプロルアー制作者が2つの世界をクロスオーバーした新しい提案をして見よう!!
っと言う流れでスタート。
日本人唯一の8000m峰14座全山登頂者である竹内さんの偉業をルアーで再現してみよう!と言う事に。
しかし、多忙な竹内さんと密に打ち合わせをすると言うのは非常に困難で、なかなか方向性が出せないまま時間が過ぎていたのですが、このルアーの製作に入る事が決まった辺りから急展開!
タマタマルアー初の羽モノをこの企画の第一弾にしようと言う事に。
そして、初のラインナップで初の試みをスタートするのであれば、やはり人類初登頂の8000m峰「アンナプルナ」が相応しいんじゃ無いかと言う事でまとまり。
ラマイロと言うネパール語のルアー名も竹内さんからの提案から採用したモノだった。
そして、いよいよアンナプルナの製作に入ると言う話にはなったのだけれど、山のイメージをどお表現するのか?
ほとんどの山が雪と岩肌なのに、14峰作って行く中でどおやって特徴を分けるのか?
と言う議論になり、それならば全ての山を記憶した竹内さんの記憶の中の景色を一つ一つ甦らせて色に置き換えようと言う事に。
とは言うものの、おそらく世界でもこんな形で8000m峰を表現した人は居ないと思う。
山の写真や絵で山を見せる事はあっても、個人の目で見た世界の記憶を8cmそこらのルアーにするなんて前代未聞過ぎて、竹内さんも僕もどんな風に作業を進めて良いのか検討が付かなかった。。。
そこで、竹内さんの山の記憶を伺いながら、言葉の端々に現れるキーワードを拾い出し、僕は素直に言葉の魂を色のイメージに置き換え、そのイメージを表現出来る方法を手探りで探した。
記憶の中のキーワードだから本人はあらゆる心情が絡まり、よりリアルな表現になる。
反面、僕はリアルさの中からより濃厚なテイストを引き出してペイントと言う形でディフォルメしなければならない。
限りなく現実的な抽象。
そしてお互いのイメージを形にしたのが今回のカラー「Annapurna 8091」となった。
まず竹内さんがどんな景色を見て、どんな部分に拘ったのかを竹内さんの解説文から感じて頂きたい。
◆標高=8091メートル ◆所在地=ネパール 人類が初めて登頂に成功した8000メートル峰◆初登頂=1950年、フランス隊 モーリス・エルゾーグ、ルイ・ラシュナル
◆竹内洋岳の登頂=2004年、無酸素で北面から
2004年5月28日。
アンナプルナのファイナルキャンプを深夜に出発し、酷寒の暗闇の中で頂上を目指し、サミットプッシュに入った私たちが、心待ちにしている時が近づいてきた。
夜明けだ。
太陽は、なかなか姿を現さない。
太陽は稜線の遥か遠くから、少しづつ、少しづつ、暗闇に鈍い光の粒子を放ちはじめる。
さらに光の粒子が飛び交い、光と闇がせめぎ合う時、それまで、暗闇に埋もれていた、アンナプルナを支えるように連なる山々の雪をまとう岩肌が、深い蒼色に輝き始める。
ガラスの破片のような岩の節理と雪の重なりのそれぞれが、それぞれの蒼色を発し、手を触れれば切れるかのように鋭く輝いていた。
私が、アンナプルナの夜明け前に見た、蒼い岩肌の記憶を、タマタマルアーに再現していただきました。
竹内洋岳
そして、僕が今回このカラーを作る上で一番苦労したのは雪に覆われた(ブルーメタリックの下地)部分の岩のマテリアル表現だった。
最終的にはほとんど見える事の無い岩部分を微妙な色差のグラーデーションで何層も立体的に塗り上げ、
最終的に雪がかかっても、その下に岩の質感が残る様に仕上げた。
あえて気泡も岩の凹凸に見立てて残し、雪を押し上げるコブの様な雰囲気にしてみた。
そして明るい光の中ではライトブルーに見えるメタリックの雪の上から、ローライトでは見る角度によってはパープルに鈍く光るパールで岩も雪も奥行きのある紫色に見える。
お腹に、14座コンプリートを目指して14TamaTama、山名Annapurnaと標高の8091を書き込んであります。
このルアーをきっかけに、登山に興味の無かった人にも是非世界の8000m峰に少しでも興味を持っていただけたらと思います。
アンナプルナと言う山の名前を検索して、どんな山なのか少しでも知って頂けたら嬉しい。
それと同時に、山に詳しい方達が僕らの様なスタイルで自然と楽しんで居る世界があると言う事を少しでも知るきっかけになってくれればと思います。
今回が初の試みではありますが、この企画を全力で続けていく事で登山と釣りと言う自然と向き合う2つのカテゴリーが同じ様に身近で楽しいモノになってくれたらと言う思いを込めて、竹内さんと共に今後も試行錯誤していきますので、今回のアンナプルナから是非皆さんも一緒に14座コンプリートを目指して応援して頂けたら嬉しいです!!
販売はタマタマルアーのオンラインストアー Oraora.DEPO での販売となります。
価格は¥7500(税込み)カッティングデカール付き。
Oraora.DEPOは¥5000以上で送料・代引き手数料無料(代引きクレジット決済の場合はクレジット手数料無料)ですので、振り込み手数料のかからない代引きをお気軽にご利用頂ければお徳かと☆
竹内さんの詳しい情報はオフィシャルブログで!!
竹内さんの登山関連の書籍も沢山ありますので是非読んで見て頂けたらと思います。→コチラ!!