今回の関東は昨年伺えなかったショップさんを尋ねる事と、今年お世話になった方達にご挨拶したかったのと、お会いしたかった方にお会いする事が目的でした。
僕はタマタマルアーと言う仕事を通じて本当に沢山の出会いに恵まれています。
僕にとってタマタマルアーとはすでにタマタマルアーと言うルアーを作ると言う枠では無く、タマタマルアーと言う商品を通して人の出会いを作り、魚や自然との出会いを作り、沢山の想いや想い出をゆっくりと束ねまて新しく形作ると言う紡ぎ手の様な作業を生業にしているのだと思う。
食事をしながら、お酒を飲みながら、沢山話した1つの話題に専業と兼業・趣味のブランドの違いと言う曖昧な線引きに対する専業の意見を求められた。
いつも言うのは、ルアーを1個作って誰かに1円でも頂けばそれでプロだと言えばウソでは無い。
むしろ1円でも頂くのであればプロだと言わないのは逃げでしかない。
趣味であるならお金を受け取るべきでは無い。
謝礼を受け取るのであれば責任を背負うのが仕事であるから。
でもルアーの業界と言うか、僕らの様なハンドメイドの業界は資格が要る訳でも無いから、プロだとか云々などと言うそんな線引きはどこにも存在せず、作る側の心の在り方と使う側の受け止め方にしか判断基準は無い。
僕もハッキリとした線引きをどこまでだとは言えなかった。
でも今回の旅で沢山の方達とお話ししてハッキリと感じた事は、プロと言うのは対価に見合うモノを作るのは当たり前。 その責任を負うのも当たり前。
当然自分の行為に責任を負うのは当たり前。
そんなものは趣味の延長線であろうと当然の事だ。
本当にプロブランドだと言うのなら、人が生きる為に得たお金を頂く立場であるのなら、自分自身が自分の生活を懸ける生業で在るべきだと思う。
それがお客様に対する意思表示であり対価を頂く最低限のラインだと思う。
その上でお客様に常に最高の価値を提供できるのがプロだと。
価値とは部材の価格でも作り手の手間でも無い。
いかに向き合い、いかに作り上げるかの心でありストーリーなのだと思う。
だから、タマタマルアーはルアーを作るのでは無く、出会いや想いや沢山の物を束ねて紡いだ心を形にした商品を作り続けることが生業だと。
心から楽しいと思える物、心から嬉しいと思える物。持ちたいと思える物。
そんな「商品」を常に提供出来る為にこれからも努力したいと思った旅だった。
と言う何だか堅苦しいお話でした。